先日、江東区の都税事務所に行きました。実は登記所に行くつもりが、パソコンで場所を検索する時に間違ってしまったのです。すでに夕方5時近くになっていたので登記所には間に合わず、そこでは公図だけを手に入れました。
間違えた大きな理由は、はやる気持ちにありました。江東区は私が小学生の頃に住んでいた所であり、都税事務所から昔の家までは、たぶん5キロほどなので、歩いてみたいと思ったからでした。
夜の7時には夫と新宿で待ち合わせをしていたので、それまでの間しばしタイムトラベル!というわけで、間違いに自分でもあきれましたが、気を取り戻してどんよりした空の下、昔住んでいた家に向かって歩き始めました。この道、小学校から映画を見に行く時に、整列しながら1時間以上もかけ歩いた記憶があります。
辺りの様相はすっかり変わっていました。50年近くも経つのですから、無理からぬこと。しかし、昔おつかいに行った商店街は健在でした。この商店街、今でもたまに夢に出てくるのですよ。洋品店・本屋・金物屋・風呂屋そして靴屋。もちろん魚屋や八百屋それに肉屋やパン屋もあります。
スーパーというよりも、昔ながらのお店がまだ多く、道路にはみ出して商品を並べ、呼び込みしながら販売していて、下町そのものでした。<そうそうこの道、こんなカーブをしてたっけ>と進むと、意外にも距離がなかったのです。子どもの頃の感覚とは違うのでしょうね、きっと。
更に懐かしい路地裏の細道を歩きながら、通っていた小学校に着くと、なんと空き地!近くを歩いていた方にお聞きすると、数年前に裏の方に建て直したとのこと。もともと借りていた土地に建っていたのだそうです。
実は私の住んでいた家は、この小学校の校門と道を挟んで向かい合わせに建っていました。もちろん今は全く面影はありません。しかし、近くのお風呂屋や文房具屋は当時の姿のままだったので、とても懐かしく思いました。
寄ってみたかった神社へ着いたころには、夕闇と雨雲が重なり真っ暗。そして、大粒の雨が…紙芝居のおじさんが来る時間になると、子どもたちが集まってきた境内。夏の夜には時折子供向けの映画会がありましたっけ。雨宿りをしながら、そんなことを思い出ました。
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