三寒四温でしょうか…日曜日は真冬のような寒さの東京でした。
私は予定通り、10~11日にかけ、京都に行って来ました。
10日は、今回の講演を企画してくださった聖母女学院副学長の舟橋先生と奥様のご案内で、雪が積もった琵琶湖畔をドライブ。まず連れて行ってくださったのは山廃仕込で酒造りをしている蔵元の上原酒造さん(1862年創業)。
山廃仕込とは酒蔵に住んでいる自然の酵母を温度操作で呼び込んでつくる伝統的な手法です。時間と手間がかかる上、熟練した杜氏の方も少なくなり、今では全国でも数箇所しかやっていない酒造りなのだそうです。酸味と甘みとこくと~つまり旨みがぎっしり詰まった、何ともおいしいお酒なのです!
ご案内いただいたのは木槽(きぶね)天秤しぼりの酒蔵で、ちょうど絞っている最中。大きな木槽といわれる木枠に発酵したもろみを袋に詰めて並べ、その上から巨大な天秤棒で重しをかけ、3日ぐらいで搾り出すのだそうです。機械で絞るのとは違って、量は取れないそうですが、その分、深い旨みが溶け出している!
ここの社長さんと先生はお付き合いが深いのようで、私にしぼりたての生酒を振舞ってくださいました。シュワーとした発酵の兆しがまだ残り、わずかにうす茶でにごった生まれたてのお酒。酸味と甘味がみごとに混ざり合ったその味は五臓六腑に染み渡り、旨いの何の~感動です!
水鳥が遊ぶ湖畔、雪をかき分け姿を現したザゼンソウ、メタセコイヤの並木、うなぎのせいろ蒸し…
そして、琵琶湖北西部から福井県をかすめて、京都大原への山深いドライブ。花もあり団子もあり、味わい深いひとときを過ごさせていただいたのでした。