低気圧が停滞しているとか…強い雨が降る東京です。まだ梅雨ではないはずなのに…
私が好きな絵本のひとつに、『かさ』(太田大八著・文研出版)があります。雨降りの日、お父さんの傘と自分の傘を持って駅までお迎えに行く女の子。モノクロームの線画の中に、女の子の持つ傘だけが赤く浮かび上がります。お父さんと会った後のはずむ気持ちも、すべて絵だけで表現。まったく言葉がない絵本です。
それでという訳ではありませんが、赤い傘を捜しました。ネットショッピングだと、大人用の24本や16本の骨組みのものは出てきましたが、捜したいのは子供用の赤い傘。それもできれば全く模様がなく柄まで赤いもの…
と言い出したのは、「ああせい、こうせい」とよく言う我が夫でした。構成者の彼は、いつも私に難題を吹きかけます。で、駅ビルなどを捜しまくりましたが、今はピンクが支流とのことで赤系はわずか、それもほとんどキャラものか柄物。
そこで商店街にある、古い傘専門店に行ってみました。今時よく…というお店でしたが、なんとイメージどおりの傘があるではありませんか。そうそう、次男が保育園時代、同じような紺の傘を使っていましたっけ…
で、値段を見ると1500円近い。おまけに店主のおじさんは、「これは、はっきり言ってアフターの保証はできませんからね」と、嫌な感じ。他の傘よりは安いかもしれないけれど、今、傘って相当安くなっているのに…
まあ、撮影が終わったら、どこかのお子さんに使ってもらおうと思って買ってきましたが、大丈夫かしら、この傘手開きなのですよ…おじさんには聞けませんでしたが、これって20年位前のものかも!だとすれば、よく今まで残っていたこと!そう思うと、連れ帰ったこの赤い傘、急に愛おしくなったのでした。